line
都市伝説に秘められた謎

line

フジツボ

フジツボの都市伝説……考えるだけで鳥肌がたってしまい、自分でもどうしてフジツボを取り上げてしまったのか、サブイボぷつぷつ立てながら書いています。

フジツボ、皆さん知っていますよね? 海の岩場や波消しブロックに密集している、富士山状の石灰質の殻を持つ生き物です。

以前、フジツボは貝などと同じような生き物だと考えられていました。ところが、エビやカニなどの甲殻類と同じように、卵が孵化したときには、海中を泳ぎ回るノープリウス幼生だということが分かり、フジツボは甲殻類に分類されるようになりました。

そんなフジツボの身の毛もよだつ、鳥肌ものの都市伝説です。

フジツボ都市伝説

フジツボの都市伝説は、あくまでも都市伝説であって、事実ではないとして紹介されることの多い、珍しい都市伝説です。それは、フジツボが体内で繁殖するのは不可能と分かっているからです。

しかし、中には本当にあった話だと紹介している例もあり、ここまでくると、どれが本当で、どれが都市伝説なのか分からなくなってしまいます。

事実ではないと言われているフジツボ伝説
フジツボ

海水浴に来ていた男性が、フジツボが群生している岩場で転んでしまいました。幸い膝をほんの少し切るくらいのケガだったので、さほど気にも留めずにいました。

数週間後、海で転んだ男性は、足の痛みを感じるようになっていました。最初はズキズキしていましたが、我慢できる程度でした。やがて、痛みも増して我慢できないほどになってしまい、歩くと『ジョリ…ジョリ…』と、おかしな音まで発するようになりました。

これはマズイと病院に駆け込み、レントゲン検査をしたところ…膝の中で、フジツボがびっしりと繁殖していたのです。

事実だとされているフジツボ伝説

フジツボが身体の中で繁殖するのは不可能だとされる中、実際に起こったフジツボの話しです。

20年以上前に廃刊になってしまった雑誌にも、本人の顔写真と談話と共に掲載されたお話です。

潜水作業夫だった彼は、その日、波消しブロックの調査を行っていました。ちょうどフジツボの産卵時期で、海の中は真っ白になっていました。

波が高い日で、波消しブロックの中にはうねりが出ていて、波消しブロックに群生しているフジツボに、うっかりと膝をこすって切ってしまいました。ほんの擦り傷だったので、気にもとめていませんでした。数ヵ月後、歩くと膝にジャリジャリとした感触ができ、膝の故障かと思って病院でレントゲン検査をしました。

そこに映っていたものは、膝の関節周辺に群生した、小粒のフジツボだったのです。フジツボを手術で取り除き、再び元気に潜水作業夫として元気に働いたそうです。

信憑性

潜水作業夫の体験談は雑誌に事実だとして掲載されたらしいのですが、信憑性の程はどうなのでしょうか。

フジツボはゴム草履の底にも群生するほど繁殖力が強いので、このような都市伝説が生まれたのでしょうが、いくら人間の体液が生理食塩水のようなものでも、フジツボが卵から孵化したときにはプランクトンとして海中を漂い、その後、変態して私たちが知っているような形になって、固着生活に入るのです。

人間の身体に寄生するのであれば、どこでプランクトンとして生活していたのでしょうか。実際に、体内で繁殖して増加するなどということは不可能ではないでしょうか。

作り話だと分かっていても、都市伝説として語り継がれるその訳は何なのでしょうか。それはやはり、フジツボの繁殖力と、身体の中で繁殖しているところを想像したときのグロテスクさではないでしょうか。

フジツボの生態

フジツボ

フジツボは雌雄同体ですが、自家受精することはほとんどありません。

フジツボはいくつかの個体分の離れた距離まで届く長い生殖器を持っているため、これが届く範囲の個体と交尾をし、受精卵は孵化するまで殻の中にあります。孵化すると、ノープリウス幼生となって海中を自由に泳ぎまわります。植物プランクトンを食べて成長します。

1ヶ月ほどかけてキプリス幼生に変態し、海底を泳ぎ回って固着する場所を探します。この時期、餌は何も食べません。すでに固着生活をしているフジツボがいる場所を見つけると、近くで触覚のセメント腺から固着物質を出して接着して脱皮します。さらに石灰質の殻とフタを分泌して、固着生活へと移って行きます。

これらフジツボの生態を見ると、人間の身体に寄生することは不可能だということが分かるでしょう。


ページ上部へ